サバゲーのボルトアクションライフルでは絶大な信頼性を持つVSR-10シリーズ。
2022年に新たに登場したVSR-ONEは中でも最もモダンな仕様といえます。
VSR-10は存在しない東京マルイオリジナルデザインであることから実銃には無い拡張性が高い自由なスタイルの一挺です。
ストックは金属製、ラバー製のバットプレートを持ち、重量感があり堅牢に感じます。
フォールディングストックの採用
折りたたむことで約60cmまで縮小し、オーバーハングのようなしゃがまないと進めない局面では活躍してくれること間違いありません。
フォールディングストックを折りたたんだだけでコンサートサイズのウクレレケースに入る大きさ。
M−LOKレイルに対応したストック
VSR-10シリーズ共通のバレル左側にホップ調整ダイヤルがあります。
QDスリングホールもあり、使わないときの着脱が容易です。
ブルバレルに合わせた大型のマズルを持っています。
個人的に同じ直径のサイレンサーを取り付けたいですね。
トップレールがアイアンサイトになっています。
使う機会は無いかもしれませんが、光学機器が故障したり電池切れになった際には覚えておけば活用できるのではないでしょうか。
ブラックカラーのシリンダー
ボルトハンドルは樹脂製の大型ノブを装備。
握りやすいかもしれませんが、スコープをローマウントにすると干渉するかもしれませんのでこの点は手持ちのスコープと合わせながら確認する必要があります。
トリガーの形状も通常のVSR-10と異なり専用品です。
マガジンリリースボタンは他のVSR-10シリーズ同様に小さいため、冬季で素材が厚いグローブやフルフィンガーの場合はリリースしにくく感じるかもしれません。
VSR-10もそうでしたが、不用意にマガジンが抜け落ちないように押しづらく、実銃のボルトアクションライフル全般と異なるマガジン位置から外観に影響しない抜き出しにくいマガジン形状をしています。
VSR-ONEから採用されている構造として、内部の樹脂製の板バネがマガジンを押し出す仕組みとなっていますが、やや弱く感じます。他の方のレビューでは気にならないようですのでこの個体だけかもしれません。
解消するためには、社外品の大容量マガジンでマガジンチェンジを減らす(弾詰まりの可能性が上がる)
社外品の大型のマガジンキャッチボタンに交換する、マガジンバンパーを取り付けて操作性を向上させることで解決できそうです。
MAGPULのようなM4タイプのピストルグリップは中は空洞。
東京マルイガスブローバックM4 MWSに取り付けできるものが流用可能です。
ラバー製のグリップはしっとりとした質感で手に馴染みやすいのでおすすめですし、アクセサリーに合わせてデザートカラーなど色を変えても楽しいですね。
低すぎる初速をどうするか?
インナーバレルが短いこともあり、初速は80m/s台前半とボルトアクションライフルとしてはかなり低めのため、インドアフィールドでは箱出しそのまま使用でき、屋外ではスプリング交換は必須となります。
この点は一般的なボルトアクションスナイパーライフルを期待して購入した人からすると期待外れになってしまうかもしれません。
シリンダー内部のカスタムは、シリンダーとシリンダーヘッドにある封印ピンをドリルなどで削り取り、シリンダーオープナーで開ける必要があります。
また、スプリングを強化した場合、純正のシアでは暴発を引きおこす可能性があるため、初速を上げるカスタムをする場合は交換は必須です。
自分ならば、初速が低いノーマルのシリンダーをインドアフィールド用にそのまま保管し、屋外用にスプリングの強いシリンダーセットを用意、それに合わせて強化シアに変えておけば比較的簡単に用途を切り替えることができます。
競合モデルとの比較
インドアならばマイクロサイトを付けてアクティブスナイパー(凸砂)仕様にしてもこのモデルなら楽しめそうです。
ライバル機種として同じカテゴリーとしてはクラシカルなマルゼンCA870ソードオフやモダンならばARES AMOEBA ストライカーAS03が挙げられるのではないでしょうか。
それぞれキャラクターが異なり魅力があります。
全長 | 重量 | |
東京マルイ VSR-ONE | 614 mm / 800 mm | 2,100g |
マルゼン CA870ソードオフ | 555mm | 1,300g |
AMOEBA AS03 | 470mm | 1,495g |
VSR-10プロスナイパーバージョン(1,923g)も十分軽量という印象がありましたが、VSR-ONEはあれだけしっかりした造りのストックを持ちながらも重量増加を200gに抑えていることに驚きました。
リアヘビーではありますが全長の短さをスポイルしない取り回しの良さがあります。
カスタマイズを楽しむ余地が大きい
個人的には以前にVSR-10のカスタムパーツで存在したショットガンのように左手でコッキングできるストックがほしいと思いましたが、魅力的な商品がありました。
A.T.R.D VSR-10/VSR-ONE用 ポンプアクション化キット ver.2
カスタムパーツを使用すればM4系のストックも取り付け可能です。折りたたみではなく、HK416Cのような伸縮するタイプにできたら…とか想像を膨らませます。
M-LOKへピカティニーレールを取り付ければフォアグリップ、フラッシュライトと、曲線の多い従来のライフルストックと異なるためカスタムパーツとの組み合わせに違和感がありません。
VSR-10シリーズは登場から2003年登場からカスタムパーツの豊富さに対応しながらも、M4系のパーツにも対応可能で様々なスタイルに変化可能です。
今回のVSR-ONEではモダナイズされ、様々なフィールドへ繰り出せるモデルに進化したといえますね。
従来のVSR-10シリーズを持っていたとしてももう1本欲しくなる魅力あふれるモデルに仕上がっています。
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