2020年7月15日に「Squier パラノーマルシリーズ スーパーソニック」が発売され、日本では直後に売り切れとなってしまいました。
いろいろ探してSWEETWATERという楽器や音響機器を専門にしたアメリカの通販サイトでなんとか個人輸入できましたのでその流れを紹介したいと思います。
(※在庫の状況はSWEETWATERにてご確認をお願いいたします)
国内で早々に完売し現在は閲覧ができなくなってしまったFenderの販売ページ
shop.fender.comより
届いたスーパーソニックについてのレビューは以下のページに書いてあります。
Squier Paranormal Super-Sonic Graphite Metallic 2020
購入から到着までの流れ
国内で売り切れとなっていましたので、海外のサイトを検索しました。
アメリカのamazonでは日本への発送ができないという表示になりました。
EbayやReverbにはアメリカやヨーロッパで在庫がありました。
日本への発送が可能なのか、最終的な金額はいくらなのかを調べるためにカートに入れて配送先を日本へ設定し決済直前まで進めるなどを繰り返していくつかのショップを見ました。
日本への発送に対応していないお店もありましたし、日本へ発送可能でも送料だけで2万円ほどになるショップもありました。
それらは日本へ配送すらしていないか、カートに入れて配送先を日本にして決済直前まで進めると送料が高いといったお店ばかりでした。
その中でSWEETWATERという日本で言うサウンドハウスのようなサイトに辿り着きました。
SWEETWATERのトップページはこんな感じです。
身の回りで使っている人が居らず評判がわかりませんでしたが、音響機器の分野では利用している人も居るようでした。
(ギターは梱包が大きいので送料や無事に届くかといったことが心配でした)
299ドル以上のギターは55点検査というのを行っているというのも通販でギターを買う不安を取り除いてくれます。
Sweetwaterの55点検査
次のギターをオンラインで購入する際の当て推量を省く。
55点の詳細な検査により、299ドル以上の各機器が工場出荷時の状態で出荷され、すぐに演奏できるようになっています。さらに、私たちの専門技術者、検査官、弦楽器製作者は、工場の仕様と許容範囲について訓練を受けており、長年の顧客からのフィードバックに精通しています。
あなたが店でするのと同じように、彼らが入力ジャックからヘッドストックまで、そのギターやベースのあらゆる面を見てきたという事実を当てにすることができます。また、各機器には独自に署名された検査証明書が同梱されており、機器が工場の基準を満たしているか、それを超えていることを示す個人の承認印が付いています。
https://www.sweetwater.com/about/guitars/
(googleにて翻訳)
55点検査はあくまで発送前のチェックといったところでしょうか。
調整を行う場合は別料金でギターワークショップによるセットアップも用意されています。
英語ができなくてもだいたい大丈夫
僕は英語ができないので、パソコンからGoogleのChromeで閲覧すると翻訳をしてくれるのでいつもそれに頼っています。
やりとりで翻訳がうまくいかないときはGoogle翻訳にコピペして、文章を区切って翻訳をするなどしながらサイトやメールを確認しました。
オンラインで欲しいギターの個体が確認できる
SWEETWATERを利用して一番びっくりしたのが、商品ページで一定の価格以上のギター(299ドル以上?)は左側にシリアルが表示され、個体ごとに写真を撮影されていることです。
そして、それをカートに入れれば掲載されている現物が届くしくみとなっています。
(たくさん用意されているわけではないので1本しか見れない場合もあります)
ギターやベースなどの木製の楽器は木目の出方や色といった個体差が気になるところだと思います。(中古でギターを売るときなんかは重さを尋ねられることもありますよね)
僕が閲覧したときはスーパーソニックのグラファイトメタリックが2個販売されていました。
左側の赤いボタンを押すと他にある在庫との写真での比較ができます。
クリックすると4箇所(ボディ正面/斜め/正面全体/後ろ)の写真を比較できます。
シリアルナンバーや重量の記載もあります。
なんとも楽器好きの気持ちを理解しているサイトです。
2つを比較して重量が軽く、指板が黒い写真左側のものを選びました。
アメリカからの送料が安い
送料は僕が購入したギターでFedExを利用して39ドルで、それ以外の発送方法を選択できませんでした。
配送の保険などはよくわからないので届けばいいやと思ってそのまま注文しました。
支払いはクレジットカードだとアメリカに住所がないと利用できないパターンを幾度か経験したことがあるためPayPalを使用しました。
ちなみに決済前にナット交換などのいくつかオプションがありました。
これらのサービスはアメリカの物価で行われるため日本からすれば安くはありませんが、オンラインの楽器量販店でここまで行き届いていることに驚きました。
一緒に買うならピックなどは海外は袋にまとまった数で売られているので日本で買うよりも安いかもしれません(支払った後に気づいた)
購入後に自分が買ったギターの写真がメールで届く
自分が買ったギターの写真を保存していなかったので注文履歴から商品ページを見ようと思ったのですが購入後は見ることができませんでした。
間もなくメールで購入した個体の写真が添付されて届きました。どんなものが届くか再確認ができて安心しました。
届くのが早い。しかしFedExは受け取りに注意が必要
日本時間の8月5日にPayPalで決済を行いました。
購入後のトラッキング画面では8月14日に届く予定と表示。
8月11日に不在票が入っており
8月12日に受け取りました。
1週間もかかりませんでした。
注意しないといけないのが、到着予定をそのまま鵜呑みにせず早い段階から受け取れる体制にしないといけないことです。
FedExは3回不在の場合は送り返されてしまうという記述をネットで見かけたからです。
またFedExは営業所が少なく、そこも営業時間も9時〜18時と仕事に行っている時間に完全に重なってしまうため引き取りに行くことができないのが不便な点でした。
さらに再配達はコールセンターへ電話するしか方法が無く、電話も混んでいるため30分ほど待ってオペレーターにつながるという状況でした。
オペレーターとの電話で解ったのが、再配達の時間帯は僕の場合は
- 「10時から14時の間に配達」のみ
- 受け取りが困難な場合は日本郵便での配達に切り替えてもらうことで日本郵便の時間帯で再配達
この2パターンしか選択ができませんでした。
また荷物によっては日本郵便の配達に切り替えることができない、それは確認してみないとわからないとも言っていました。
妻に受け取りをお願いしました。
到着
写真だと伝わりにくいですがベースも入りそうな大きな箱で届きました。
スーパーソニックは約3kgほどと軽さのためかもしれませんが、この大きさでアメリカから39ドルで届くとはすごいです。
ちなみにアメリカから日本への楽器の関税はありません。
後述しますが到着から12日後にFedExから税金の請求書が届きまました。
梱包材の下にSquierの箱が見えます。緑の丸いステッカーは検査した人のサインのようなものが見えます。
Squierの箱から出したところ。
説明書やトレモロアームといったギターの付属品のほか、
パンフレット、55点検査証明書、ステッカーが入っていました。
パンフレットと55点検査証明書。
右下の55点検査の内容をGoogleの翻訳アプリで訳したものです。
対応する項目だけチェックが施されています。
保証面を活用したい場合は日本で買うべき
SWEETWATERの無料保証は2年間ありますがアメリカ国内にのみ適用されます。
当たり前ですが日本での保証はありません。
なにかあったら自分で対処するか、現実的ではありませんが往復の送料を自分が負担し保証を受ける形となります。
そのほか細かなことで言えば日本で販売されているものにはソフトケースが付属していましたが販売する国によって内容が異なるようです。
今回どうしても手に入らなかったので利用しましたが、保証面から日本のお店から新品で買えるものはお店で買うべきです。
実際あった問題点
届いたスーパーソニック。
ギターは白い大きな発泡材の袋で全体が覆われ、箱の中でネックを固定するダンボールに仕舞ってありました。
Squierのギターは本来ならば上記の他に以下のように保護されるべきでした。
- ヘッドに銀色の梱包材が被される
- トグルスイッチに小さな四角い梱包材がセットされる
- ボディの左右に厚手の梱包材でカバー
しかし届いたものはこれらは箱の端っこに押し込められていました。
このためダンボールはトグルスイッチの位置に穴が空き、コントロールノブの位置が膨らんでいました。外側の大きな箱は傷んでおらず。
幸いトグルスイッチに問題はありませんでしたが、コントロールノブはシャフトの穴が割れて抜けてしまうことに。
換えのノブを注文して対処しました。
購入時の写真には見えない位置であるボディ側面にぶつけたような?跡ががみられます。
元々なのか、配送時なのか判りませんが、剥がれる様子は無いの何も処置しなくてもいいと思っています。
構えたときに下に向きますし、長く使えばいつか傷がつくはずですので気にしないようにします。
アンプにつないだところ、リアピックアップの音がとても小さく細いことに気づきました。
ポットには問題なかったため、先述のコントロールノブのダメージと関係はありませんでした。
リアピックアップの配線を動かすと音が大きくなったりと変化があります。
黒い線の内部が断線して接触不良を起こしているようです。
(※スーパーソニックは写真の上側がリアピックアップのコントロール)
断線している部分をカットして再結線するべきですが、音が鳴る位置まで配線を動かしてカバーを閉めました。
気休めですがいまのところはこれで充分です。
税金の請求書が届く
到着から12日後、FedExから税金の請求書が届きました。
内訳は
・その他税金:2,100円(消費税:1,700円/地方消費税:400円)
・関税 その他税金についての特別取扱手数料:1,000円(関税額:0円)
コンビニ支払いの払込用紙と銀行の電信振込依頼書が同封されています。
今回ギターを買うのに最終的にかかった金額は46,237円でした。
感想
この記事を書いている現在は大手ショッピングサイトに並行輸入品が出品され、オークション・フリマサイトやデジマートでは中古品が早くもプレミア価格となって販売されており、これらは最後の手段といった感じでしょうか。
今回の購入方法は価格面では日本よりも配送料の分が上乗せされてしまうものの、海外から買う他の方法に比べて安く購入できたのではないでしょうか。
多少気になることがあっても多くを求めてはいけませんね。
レスポールのようなマホガニーで角度のついたネックのギターは少々慎重に検討するべきでしょう。
問題があったら自分で対処しなければいけないのは困るところですが、それ以上に欲しかったモデルが手に入ったことが嬉しいです。
最終的に満足感が大きかったので今回はSWEETWATERを紹介しました。
コメント
このサイトからベースを買おうと思うのですが住所などはやっぱり英語ですかね?
コメントをいただきありがとうございます。
気に入ったベースが見つかったようで何よりです。
海外のサイトで購入する際は英語で住所を入力しています。
先方の環境で日本語が正しく認識や表示されない可能性があることと、正しく表示されたとしても販売者や配送業者が日本語の住所を読めないと思うからです。
「英語 住所 書き方」などで検索すると住所を変換してくれるサイトや書き方を案内しているサイトが出てきますので探してみてください。
現在は円安というタイミングもあり、特にアメリカとの取引は割高になります。現在のアメリカの為替レートも併せてご確認することをおすすめします。