ハムバッカーのコイルスプリット・パーツのアップグレード Squier SUPER SONIC 2020エレキギターカスタマイズ

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squiersupersonic_1vol_1tone_coilsplit ギター

かねてからリアピックアップから音が出たり出なかったりしていたのですが、どうやらリアピックアップが調子が悪いようでした。
海外から購入したこともあり、国内でメーカー保証が受けられないため自分で修理ついでにカスタムをしてみました。

それほど難しい内容ではありませんのでスーパーソニックに限らず、お手持ちのギターのハムバッカーが4芯だったらチャレンジしてみてはいかがでしょうか。


squier super sonic 分解

1ボリューム、1トーン、コイルスプリット化

スーパーソニックのノーマル仕様である2ハムバッカーのネックボリューム・リアボリュームでトーン無しという仕様から、1ボリューム・1トーン、コイルスプリットを目指します。
個人的にミニスイッチのような新たにハードウェアを取り付けたくないため、ボリュームノブのプッシュプルで切り替えができるようにします。

スーパーソニックの配線 ノーマル状態

コントロールパネルの上側がブリッジピックアップのボリューム、下側がネックピックアップのボリュームとなっていてこのようなユニークな仕様のためか、ボリュームを下げきってもわずかに音が出ていました。コンデンサーはありません。

squier super sonic 分解

 

「コイルスプリット」について

一般的にハムバッカーの中にある2つのコイルの1つを使用せず、もう1つのコイルだけを使用する接続方法や操作を「コイルタップ」と呼ばれていますが、本来は「コイルスプリット」と呼ぶようでセイモアダンカンのサイトでも「Coil split」と表記があります。

コイルタップは1つのコイルの中で配線が別れていて出力を変化するととができるピックアップのようです。

コイルタッピングとは、ワイヤがピックアップ巻線から特定のポイント、つまり全量に満たない場所で抜ける場合です。つまり、スイッチを取り付けて、シングルコイルピックアップのフル出力または低出力を選択し、1つのピックアップから2つの異なるレベルの電力を得ることができます。
(Google翻訳)

What Is Coil Tapping?
https://www.seymourduncan.com/blog/tips-and-tricks/what-is-coil-tapping

コイルタップのほうが耳慣れていますが、本項ではコイルスプリットをすることがメインテーマなので、コイルスプリットと表記いたします。

「4芯」のハムバッカーはコイルスプリットがしやすい

もし自分のハムバッカーがコイルスプリットがしやすいか判断する場合、ピックアップから伸びた配線の先端を見てみてください。太い線から独立して伸びた収縮チューブをめくると2本の線がつながっており、太い線の中身は4本の線とアース線で構成されています。

ハムバッカー配線の先端

2本しか線が伸びていないハムバッカーでも、ピックアップを分解して2つのコイルから出る線を4本バラバラに伸ばすことで同様となります。
カバードの場合はハンダでカバーが固定されているため、ハンダゴテで温めて外したりポッティングされたロウを除去する必要があり、若干手間がかかります。

Squier Atomic ハムバッカー(ネック側)抵抗値

アトミックハムバッカーをコイルスプリット仕様にする前に、テスターで抵抗値を図ってみました。
このピックアップは4芯で、配線の先で赤と白、そして黒と黄色がつながっていました。

squier_supersonic2020_atomic_neck_wire

黄色はダンカンの配線図でいう緑と同じです。

黄色の配線はダンカンの配線図の緑と同じでした。

Squierのアトミックハムバッカー抵抗値
ネック:10.89kΩ
スクリュー側(赤・黄):5.35kΩ
スラッグ側(黒・白):6.7kΩ

squier_supersonic2020_atomic_neck.jpg

回路図の調達

セイモア・ダンカンのサイトでプルダウンメニューで好きな仕様を選びダウンロードが可能です。
Seymour Duncan WIRING DIAGRAMS

2 HUMBUCKERS
1 VOLUME
1 TONE
3 WAY TOGGLE
Push Pull Coil Split

squier_supersonic2020_wiring

慣れない作業なので印刷して見ながら作業をしました。
スマホの画面を見ながらよりも見やすいですし、書き込みもできます。

パーツの購入

せっかくなので部品を交換しようと少しでもアップグレードしようと思い部品を調達。
ただ、過分なものもありました。

squier_supersonic2020_custom_parts

SONIC Full-Up TONE POT FT-12 500K JAPAN(8mm)

ギターのカスタムパーツで定評のあるソニック製。
トーン10でバイパスされ、音抜けを改善するというもの。
パッケージの台紙に張り付いているグルーがかなり頑固についていたので使う前にカッターとヤスリで削りました。CTSのものをもとにカスタムして作られているようです。
トルク感はおなじみの感じ、フルアップでのバイパスでの音の変化はヘッドホンアンプではちょっとわかりませんでした。大音量になると変わってくると思われます。

SONIC FT-12/FULL-UP TONE POT ギターパーツ
Sonic
通常のポットを使用したボリューム回路、トーン回路では、フルテンにしても若干の信号がポットの内部回路を通ってロスが発生するため、ギターの音抜けは悪化してしまいます。しかしSONICの“フルアップ・ボリューム・ポット”と“フルアップ・トーン・ポット”を使用すると、フルテン時にはボリューム及びトーン回路が完全にバイパスされ、まったく曇りのないフルアップ・サウンドが得られます。もちろんボリュームやトーンを絞った場合には、従来どおりのコントロールが可能です。

 

BOURNS push-pull pot A500k metric

スイッチのクリックノイズが極めて少ないポットというもの。
アジアで作られたミリ規格のものは「メトリック」を記載があるものを選びましょう。
かなり回転が軽いという印象で好みが分かれると思います。
プッシュプルのクリック感は操作しやすい重すぎず軽すぎずちょうどよい印象です。

Montreux Bourns push-pull pot A500K metric No.1603
Montreux
数十年前の国産ポットに見られたような、スイッチのクリックノイズが極めて少ないポットです。現在流通している物とは別物と言っても過言ではありません。自信を持ってお薦めできる逸品です。

 

JVSISM アルニコⅤ 高出力 ハムバッカー

Amazonで売られている安価なもの。
中国製のギターパーツの中でも特に低価格帯のピックアップはYibuyというメーカーが有名だと思いますが、抵抗値の記載が無かったため今回はこちらのものを購入しました。 

Fat Bat Toggle 3way ON ON ON

太くて短いノブが特徴の堅牢な造りのトグルスイッチ。
国内で探したのですが見つからなかったため、Aliexpressで購入しました。
ジャガーやムスタングタイプのボリュームノブも購入時から破損があったため、同じDoproというセラーから購入しました。

AliExpress.com Product – High Quality 15/32″ Threaded Guitar or AMP DPDT 3 Way ON ON ON Toggle Switch Sealed Fat Bat Toggle

オレンジドロップコンデンサー 715P 223J 600V 0.022μF

オレンジドロップといっても様々な種類があり、0.022μFはハムバッカーやP-90で使われているものです。
違いがわからないため、セオリー通りのものを選択しました。
ボリュームポット、ジャック、スイッチは純正のままでもいいですが、スーパーソニックにはもともとトーンポットとコンデンサーがついていないため、トーン操作をしたい場合は必要になってきます。

配線材・ハンダ・アースワイヤー

配線材やハンダにこだわるとキリがないので、広く使われているものを選びました

ハンダ KESTER 44
定番中の定番です。同じケスター44でも古いものは成分が異なるようです。

Montreux Kester #44 60/40 .040 No.1475 1.5メートル巻き ハンダ
Montreux
楽器用に最適な定番のハンダです。錫:鉛=60:40、直径約1ミリとなっております。 Made in U.S.A.


配線材 BELDEN #8503 白・黒・赤・緑・黄色・青
無難な色のセットで配線をまとめて交換する場合1組あると助かります。
純正の配線と違って被覆や中の線にコシがあり、しっかりしている印象です。


アースワイヤー 1.0mm

ポット同士をつなげたりするのに1.0mmのスズメッキ線を使いました。
そんなにたくさん使う訳ではないので、わざわざ用意しなくても配線材を使用すればよいと思います。
楽器用として売られているものはサウンドハウスで「FERNANDES ( フェルナンデス ) / Earth Wire 1M」という0.6mmの線があり、1メートルと少量で販売されています。

その他にもボリュームのハイパスコンデンサも買いましたが今回は使いませんでした。

ハンダゴテやスタンドはダイソーの60Wのもの。
ハンダ吸い取り線はAmazonで以前に購入したものを使いました。
余談ですが、ハンダゴテは30Wのものを最初に買いましたが温まるのが遅く使い勝手が悪いため、60Wよりも多いほうがいいと思います。(いま使っている60Wもハンダが溶けにくく感じています)

ハンダゴテを使う場合はやけどに留意するのはもちろんですが、マスクとメガネをしてしっかりと換気をした環境で作業をしてください。

ピックアップ

ブリッジピックアップだけ買いたかったのですが、単体で売られているのはメジャーなブランドしかありませんでした。
今回はノーマルのリアピックアップをいつかは直したいという気持ちと予算の関係でピックアップだけはダウングレードしてしまいました。
選ぶにあたりゼブラカラーでかつ、コイルスプリットが目的なので4芯のアトミックハムバッカーのような高出力(少なくとも説明欄に抵抗値の記載のあるもの)、そして安いものを選択しました。

Aliexpressだと届くのが極端に遅いこともあるため、Amazonで探しました。
(でも結局中国から2週間くらいで届きました)

JVSISM_alnicoV_humbuer JVSISM_alnicoV_humbuer
JVSISMというメーカーのもの。

販売時の掲載内容は以下のとおりでした。

ネックピックアップ – 総抵抗:7-8kΩ、シングルコイルピックアップは3-4KΩです。
ブリッジピックアップ – 総抵抗:14-15kΩ、シングルコイルピックアップは7-8kΩです。
ピックアップはブリッジとネックピックアップ、4本のネジ、4本のスプリングが付属しています。
ピックアップポールの間隔:ネック50 mm、ブリッジ52 mm。
カラー:ゼブラ+ブラック
材質:金属+プラスチック

ゼブラカラーを選びましたが、黄色が強かったです。

JVSISM_alnicoV_humbuer配線の色は赤・緑・黒・白でセイモアダンカンと同じでした。
購入時は赤と白、アースとグリーンがまとめられている状態でした。

JVSISMのピックアップの抵抗値は以下のとおり

ネックピックアップ:8.26kΩ
スクリュー側(赤・緑):4.69kΩ
スラッグ側(黒・白):4.52kΩ

ブリッジピックアップ:15.74kΩ
スクリュー側(赤・緑):7.78kΩ
スラッグ側(黒・白):7.96kΩ

JVSISM_alnicoV_humbuer_neck.jpg

JVSISM_alnicoV_humbuer_bridge

 

トグルスイッチの交換

純正でついているトグルスイッチは一般的なものです。
音が出ない原因かと思い、替えのものを用意していました。

squier super sonic アトミックハムバッカー

今回変更したトグルスイッチはスーパーソニックをレビューしているチャンネル「60 Cycle Hum」のこの動画の中で交換しているトグルスイッチです。

  

dopro_3Way_ON_ON_ON_fatbat_toggle_1

ミニスイッチのような端子です。
テスターでスイッチの位置を確認しながら通電を確認し、ネットでつなぎ方を見てはんだ付けしました。

 dopro_3Way_ON_ON_ON_fatbat_toggle

「カチッ」「カチッ」という、かなりしっかりとしたクリック感で安心感があります。

ジャックの交換

右側のピュアトーンジャックに変えました。
接点が多く、接触不良が防げるというもの。
定評のあるスイッチクラフトのジャックも検討しましたが、Mavis MST-800のものが抜き差しが硬かったため違うものにしました。

squire normal and pure tone jack PTT1
取り付けにあたってはネジ部分が長いため、下にナットを噛ませました。
ノーマルは抜き差ししやすかったのに比べて、ホールド感がしっかりしつつ硬すぎない感じです。
他の部品が高価なためか満足感が高く感じました。

ボディ材がポプラで比較的柔らかいことからあまり抜けにくいジャックは避けたいですね。

結線、音出し確認、キャパシタ(コンデンサ)取り付け

スーパーソニックは2ボリュームでコンデンサがついていない仕様でした。

squier super sonic ボリュームポット

ノーマル(2ボリューム、コンデンサなし)

そこで試しにコンデンサを無しで組み立てみました。

2hum_1vol_1tone_3waytoggle

トーンをゼロまで回しきったら音が消えてしまいました。
どうやらコンデンサがないとトーンは機能しないそうです。

オレンジドロップの0.022nf ハムバッカー用を取り付け。

2hum_1vol_1tone_3waytoggle_2

仕上がりはあまりきれいとは言えませんが音が出たので良しとしましょう

コントロールパネルが外せるのは配線をいじるときには助かりますね。

実際に配線したのはこのような感じです。

supersonic_custom_circuit.jpg

今回使用したトグルスイッチを配線図に入れたものです

 

カスタム完了

音が出るのを確認して、組み立てて完成!

squier_supersonic2020_custom

ピックアップの色が合っていないので少しまとまりに欠けますね…

トグルスイッチは太くなったのですが背が低いので主張しすぎず、メタリックのボディカラーやコントロールパネルと馴染んで良いと思います。見た目はノーマルの黒い頭が好きです。

squier_supersonic2020 custom

フルアップトーンは10にするとわずかにプチっとした音が聞こえるのですが、このときにバイパスしてるのかもしれません。大きな音量だと変化がわかりやすいのかも。

ジャックはホールド感が強くなり、挿すときは最後にぐっと押し込む感じ。

ミニスイッチをつけることなく、ボリュームノブの上げ下げでコイルスプリット。
上げるとネックピックアップ・リアピックアップ両方がスプリットされます。

squier_supersonic2020_coilsplit.jpg

ボリュームノブでコイルスプリットしている様子

ネックだけ、リアだけスプリットしたいという場合はプッシュプルタイプのトーンもありますので活用すればより音の組み合わせが広がると思います。
(今回SONIC製のプッシュプルトーンも用意しましたが使いませんでした)

もともとブリッジピックアップが鳴ったり鳴らなかったりという状態から、ハムバッカーを交換したところマーシャル系のハイゲインで鳴らしたときに気持ちが良い音が出てくれるようになりました。
また、コイルスプリットとトーンの設置で音が多様に変化するようになりひとまずは成功といえそうです。
反省点としては長く使うことを念頭に予算配分を考え、ピックアップをグレードアップさせておけばよかったかなと。
しばらく使って不満点がみつかったらその都度いじっていきたいと思います。

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